パラマウントベッド株式会社様

医療・介護用ベッドや介護用品の開発、製造、販売を行っているパラマウントベッド株式会社では、
原材料や製造部品発注のため、月2万枚の帳票類の発送業務が発生していた。
印刷や配送準備に月50時間を要するその作業を効率化し、郵送費などのコストを削減するため、
帳表配付・データ交換ツール「EdiGate/POST」を導入した。

 

【EdiGate/POST導入による効果】

・帳票配信システム導入で作業時間を85%削減
・郵送をデータ配信化し、郵送費を90%削減
・配送時間がなくなりスピーディーな対応が可能

 

■週5000枚の帳票発送にかかる作業時間が問題に

医療・介護用ベッドの国内最大手企業であるパラマウントベッド株式会社。その製品は世界100か国以上で使用され、医療や介護における療養環境の進歩を支え続けている。
同社が取り扱う医療および介護用ベッドを始め、マットレス、病院用の家具、ベッド用オプションのサイドレール(柵)、ストレッチャーなどの製品には、多種多様な部品が必要とされる。それらは複数のメーカーに外注されており、その取引先は150社にも及んでいる。
これらの取引先には、トレーサビリティなどに使用するオーダー情報が記録されたQRコードを記載した納品書の提出を依頼している。同社が用意した規定の納品書フォーマットに、必要事項を記入し、納品時に返送してもらっているのだ。
この納品書フォーマットと注文書の枚数は、毎週5000枚にも及び、帳票を取引先毎に仕分け・封入・宛名ラベル貼付の発送業務はスタッフ3~4名がかりで半日かけて行っていたという。
「作業負担はかなり大きく、なんとかして効率化を図れないかと考えていました」と、システム統括部 企画開発課 主管課長 本間陽一氏は言う。
こうした意見を踏まえ、システム化による効率化を推進したいという声が社内でも挙がり始めた。
そうした状況のもと、改善案の検討を開始し、その結果、納品書配布業務のシステム化が決定、導入準備がスタートした。

 

■帳票配布ツールで効率化に本格着手

採用したのは帳票配布・データ配信システム「EdiGate/POST」だ。これは、地帳票データをPDF化し、取引先や関係部署にインターネット経由で配信するというもの。
取引先は、インターネットの専用ページから自社用のPDFなどのデータをダウンロードする仕組みなので、PCと通信環境さえあれば問題なく使える(詳細はP10参照)。
これは、社内の業務システム構築に実績のあるDAiKOに「納品書フォーマットの配布に手間がかかっているが何か良い解決方法はないだろうか」と相談し、提案されたものだ。
「取引先にはPC操作に慣れていない企業もありましたから操作性の良さも魅力でした。また当社の業務に精通しているDAiKOの提案ならば、と採用を決定しました」(本間課長)
またスムーズな移行には、システム化の告知や操作の講習など細やかな配慮が欠かせない。これらの準備も、DAiKOのサポートでスムーズに進んだ。
「新規システムのため、社内でも戸惑いがあったので、これには助かりました。さらに『参加社数が多いので、導入を3回に分けたほうがいい』などの具体的なアドバイスもありました」(本間氏)
事前準備が功を奏し、多くの取引先がシステム化に応じてくれることになった。

 

■新たな活用法でより一層の業務改善を実現

「EdiGate/POST」はパッケージシステムのため、導入準備もスムーズだった。採用が決定してからその2か月後にテスト運用を開始。微調整を経て取引先とのデータ交換を開始した。以来、大きな導入効果をもたらし続けている。
まず大きいのは業務の効率化だ。かつて注文書や納品書を郵送していたころに比べ、トータル月50時間程度かかっていた発送準備の時間が、現在は7時間程度まで短縮できた。
またトレーサビリティ用のバーコードを1次元バーコードからQRコードに変更したことも業務効率向上につながった。横長の1次元バーコードは読み取りに手間がかかるうえ、印刷が粗いと正確に情報を読み取れなくなる。だがQRコードであればそうした心配がなく、スムーズに情報を収集できる。
2つ目はコスト削減効果だ。以前は印刷費、郵送費が発生していたが、これらが10分の1に抑えられるようになった。月2万枚使用していたコピー用紙が5000枚に減り、エコ効果にもつながっている。
「注文書、納品書の到着時間が早くなり、スピーディに対応できると取引先にも好評です」(本間課長)
今回のシステム導入により、当初の目的である業務効率向上とコスト削減は実現した。だが「EdiGate/POST」をフル活用し、より一層の効率化をめざしている。
これまで紙で配布していたほかの帳票や資料をExcel化しシステム上で配信しはじめたのだ。
「つねに何か新しい活用法がないかと模索しています。そしてDAiKOから様々なアドバイスをいただいています。今後は取引先とのコミュニケーションツールとしても活用していきたいですね」(本間課長)
効率化にとどまらず、取引先との協働体制の充実を図るため、これからも新たな取り組みにチャレンジし続けていく。

 

■企業data■
社  名 パラマウントベッド株式会社
会社概要 1974(昭和22)年、病院用ベッドの専業メーカーとして創業。
医療介護用ベッドの国内最大手企業であるとともに、世界でもトップクラスのシェアをもつ。
近年では、ベッド等の点検、メンテナンス事業や、福祉用具のレンタル卸事業にも参入し、
国内外でヘルスケア分野を中心とした事業の多角化に取り組んでいる。
本  社 東京都江東区
U R L http://www.paramount.co.jp/